土用の丑の日にうなぎを食べるわけ 由来や代用できるものは?
子どものころに“土用の丑の日”を“土曜の丑の日”と思っていた人も多いのではないでしょうか?
どうしてうなぎを食べるのか?土用の丑の日ってなんなの?と言う疑問から解決しましょう。
土用の丑の日にうなぎを食べるのはどうしてなのか?
まず、“土用の丑の日”とはなんなのかということからです。
これは分割して考えるとわかりやすくて、“土用”は中国由来の五行からきている考え方で、四立(立春・立夏・立秋・立冬)の前それぞれ18日間のことを言います。
“丑の日”と言うのは干支のワンセットと同じ考え方です。子(ね)~亥(い)までの12日間の内の1日が丑の日に該当します。
この2つを複雑に組み合わせた結果、“土用の丑の日”は四立のそれぞれに1~2日設定できると言うことなのです。
ちょっと難しいですね~。
ちなみに2015年の土用の丑の日は、7月24日と8月5日で2日間あります。
2日間あるときは一の丑・二の丑とわけて順番がつけられるようになっているんですよ。
夏の土用の丑の日だけうなぎを食べるのはどうしてなの?
ご紹介したように2015年は、土用の丑の日が7月24日と8月5日です。
暑さの真っ盛りだと思いませんか?
もし、「土用の丑の日はうなぎを食べるもの」という習慣がなければ、暑くてうなぎを食べようなんて思わないのではないでしょうか?
恐らく江戸時代の人たちも同じことを思っていたのでしょう。
当然ですがうなぎの売れ行きが悪くなっていたそうです。
一説によると、「土用の丑の日にうなぎを食べよう」と言い始めたのは平賀源内だという話があります。
実に多才な人で、医者でもあり、発明家・殖産事業家・蘭学者など何でもできることでも有名です。
夏に売れ行きが上がらないうなぎ屋さんに相談された平賀源内が「本日土用の丑の日」というキャッチコピーを作ってうなぎ屋さんで張り出したら売り上げが良くなったことから広まったとも言われています。
そこで立秋の土用の丑の日にうなぎが食べられるようになっていきました。立秋というと秋のイメージでしょうが、カレンダーで見てもわかる通り「夏真っ盛り」なのです。
土用の丑の日に食べるのはうなぎじゃなくてもいい!?
平賀源内が土用の丑の日にうなぎをオススメしたのは、うなぎ屋さんに相談されたから適当に言ったということではありません。
その当時から土用の丑の日には「う」で始まるものを食べればいいという習慣があったからなのです。
…つまり。「うどん」「梅干し」「馬(肉)」「うに」でも良いということです。
もし、平賀源内に相談したのがうなぎ屋さんではなくて“うどん屋さん”だったら、と考えても面白いですね。
うなぎにはどんな栄養が入っているの?夏バテの予防もできる?
うなぎは実に栄養素が多く、各成分の量も多い特徴があります。
夏バテでは体の疲れも影響してきますので、疲労回復のビタミンB1が効果を発揮するでしょう。
ビタミンB群は夏の水分不足でドロドロになった血液が溜まらないように血行促進の働きもしています。
血行促進を促すためのDHAやEPAもうなぎには含まれていますね。
ビタミンB群とビタミンCは体の抵抗力も高めるようなので、夏風邪予防にも適しているでしょう。
アミノ酸もかなりの種類が含有していて、疲れを癒やすアスパラギン酸や、BCAAといって筋肉の疲れを緩和したり筋肉を強化してくれるバリン・ロイシン・イソロイシンもあります。
寝苦しくて夏は寝不足になる人も多いですが、眠たくなるホルモンとして有名なトリプトファンも摂取できます。
ビタミンDは体の中に入ってから日光に当たることでカルシウムの吸収を高める効果を持っています。
暑くてイライラを感じやすいならカルシウムの吸収サポートにも効果があるでしょう。
夏に感じる不調や不快感にオールマイティーに対応できるから、やはり土用の丑の日にはうなぎがオススメなのかもしれませんね。
ビタミンAは肌の健康を維持するので紫外線対策にもいいですし、抗酸化作用でコレステロール減少にも役立つと言われています。
このビタミンAは、うなぎの肝に多く含まれているようなので、この理由を活用して「肝吸い」をおねだりする作戦もありますよ。
まとめ
土用の丑の日にうなぎを食べる由来や理由をご紹介しました。
豆知識があると、うなぎも選びやすくなるのではないでしょうか?気持ちの面でも暑気払いしながら夏を快適に過ごしましょう。
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