土用の丑の日に旬でおいしいのは養殖ウナギに軍配な理由!
「土用の丑の日に食べるうなぎは天然物だけ!」
そんな風に決めてしまっている人はいませんか?
本当の旬のうなぎを食べたほうが美味しいしお得なのでご紹介しますね。
旬のうなぎは養殖が一番だった!?
鰻は天然物と養殖物に大きく分けられています。
実は天然物の鰻の旬は、10~12月頃で冬眠に向けて栄養を蓄え、とても脂がのって美味しいんですよ。
このタイミングでは夏の土用の丑の日とは時期が合わないですね。
そこで便利なのが養殖物の鰻です。
シラスウナギという鰻の稚魚がいますので、それを捕まえて温度管理などもしながら養殖しています。
だから年間通して鰻が供給できるということなんです。
しかも土用の丑の日にあわせて一番美味しいコンディションにできるので、値段はそれほど高くないのに美味しいうなぎが食べられるということなんです。
徹底比較!天然うなぎVS養殖うなぎ
天然うなぎと養殖うなぎは、イメージの中では大きく違いますが何がどう変わっているのか確認してみましょう。
まず天然うなぎは自然の中で育っていて体に良さそうと考えますよね。
ところが自然の中で育つということは、それだけ品質が異なっているということでもあるのです。
日本のどこで育ったのか、その年の天候などがうなぎの成育に適していたのかなど、環境によって左右されてしまいます。
天然だけど育った環境が良くなかったから脂ものっていないし味もちょっと…なんていう声が聞こえるのはこれが理由です。
一方で養殖うなぎは、環境を整えて同じ条件で育てることができます。
通年うなぎが提供できるだけではなく、「土用の丑の日向けに脂ののった美味しい状態にする」ということもできるのです。
天然うなぎは自力でエサをとる点で生命力はあるでしょう。
ただ、エサが見つからなければ身が細ってしまいます。
養殖はきちんとエサを与えられて、食べるのに最適な状態を目指すことができますね。
この違いを踏まえて大まかな値段の目安を比較すると、蒲焼きの状態で天然うなぎは約140gで4,600円くらい、養殖うなぎは約140gで3,000円くらいです。
「なんだ1,600円くらいじゃない」と思うでしょうが、4人家族だとどうですか?
天然うなぎが4人前で18,400円に対して、養殖のうなぎが4人前12,000円なら6,400円もの差が出るということなんです。
美味しい上にお得なのは養殖うなぎなのではないでしょうか?
浜名湖産のうなぎは最高級!え?養殖ものもあるの…?
うなぎの代表格と言える産地は浜名湖ですね。
万葉集にも読まれているほど古くから愛される食べ物として定着しています。
と・こ・ろ・が!
観光協会でも紹介している通り、明治時代から始まった“うなぎ養殖の発祥地”が浜名湖だということなのです。
浜名湖は天然のミネラルの多い水質や、当時うなぎのエサにしていた蚕(かいこ)も豊富に用意できるなど条件が整っていたことから養殖が盛んになっていきました。
一部天然のうなぎも取れるようですが、かなりの割合で取れる養殖のうなぎが美味しいと言うことですね。
天然のうなぎでも環境が整っている状態ですので、更に養殖をしてうなぎのコンディションを高められると、脂がのって美味しいうなぎを提供できるということになるのでしょう。
今までは「天然に優る養殖なし!」と思っていた人も概念がちょっと覆されませんか?
養殖うなぎが増えているのはどうして?うなぎ業界の裏話
実はうなぎの養殖には稚魚であるシラスウナギ必要です。
でもこのシラスウナギが激減していて、このままでは鰻が食べられなくなるかもしれないと言われ始めています。
一説には絶滅危惧種だとか…。
そこで、今のところまだ実用化の話は出てきていませんが、完全養殖で鰻が育てられないかと研究されています。
明るい兆しも見えていて、体外受精で完全養殖のシラスウナギが誕生したという話も発表されているんですよ。
今は極わずかですが今後が楽しみですね。
養殖の裏話も1つご紹介しましょう。同じうなぎでも「海外産のものはちょっと…」と敬遠する人がいると思います。
うなぎだけではありませんが、育った過程が一番長くいた場所が産地になるようですね。
つまり「日本以外で育った期間<日本で育った期間」であれば、それで「国産」と表示していいことになっているそうです。
さらに、もう1つ。
「うなぎが絶滅してしまったら!!」と思っている人に朗報です。
「うなぎ味のナマズ」も研究が進んでいます。
ナマズはうなぎよりも完全養殖の可能性が高いので、現在注目されています。
うなぎの養殖が盛んになるにつれて事件も起こっています。
高齢者の方に対して「養殖うなぎの出資詐欺」まで多発するようになりました。
日本人はこれだけうなぎが好きなんだと思う一方で、その気持ちが悪用されている例です。
ご家族に高齢の方がいるなら注意したほうが良いと思いますよ。
うなぎを美味しく食べるテクニック大公開!
スーパーでうなぎの蒲焼きを買ってきても、うまく温められず美味しくならないこともあります。
そこで、まず温め方からご紹介しましょう。
フライパンで温める方法が一番簡単だと思います。
アルミホイルにうなぎを乗せて、その下にそっと料理酒を50ml入れてください。
この時、料理酒がうなぎに触れないようにしたいので、アルミホイルは一度ぐしゃっと丸めてから伸ばして置いた方がいいでしょう。
フライパンに料理酒を入れたらフタをして3~5分間くらい蒸すだけで完成です。
料理酒がなければ水でもいいのですが、料理酒を使ったほうが身がふっくらした仕上がりにできます。
うなぎにはコラーゲンも含まれていて加熱しすぎると壊れてしまいます。
水よりも料理酒のほうが沸点も低いので加熱時間も短くしながら栄養素を壊さないようにできますよ。
ご飯の上にうなぎを盛りつけて山椒をかけましょう。
山椒は漢方薬にも使用されるくらいで栄養が多く含まれています。食欲増進の効果もありますのでぜひ使ってくださいね。
天然に比べてリーズナブルだけど…養殖うなぎのかさ増しレシピを活用
天然のうなぎに比べてリーズナブルな養殖のうなぎですが、家族が多いとか予算が合わないというときはかさ増しレシピも便利です。
うなぎを半分の量にしておいて、ここに豆腐と卵を足してみましょう。
豆腐は水切りをしておくと「うなぎのたれ」が染みこんで十分に満足できる味になります。
卵でとじるとかさ増しだけでなく、優しい味になるのでお子さんにも喜ばれると思います。
極論ですが、水切り豆腐だけにしてうなぎのたれで味付けをしても意味が通ります。
土用の丑の日は“う”のつくものを食べれば良いので、「うなぎ」ではなく「うなぎのたれ」を使っていれば理にかなっていると思いませんか?
まとめ
天然うなぎと養殖うなぎの徹底比較や、うなぎの裏話をご紹介しました。
験担ぎのようなものですので、気持ちが満足できれば十分に土用の丑の日を堪能できると思います。
値段が高くなってきたうなぎでもリーズナブルに食べる方法がありますので活用してみませんか?
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